福岡市早良区の最南端に位置する「内野」は、主に田舎でゆっくり過ごしたい方に人気のエリアです。
しかし、田舎ならではの「治安の悪さ」や「住みにくさ」がないか、移住前に確認しておく必要があります。
今回は福岡市早良区「内野」の治安について解説していきます。
実際に内野に住んだ経験がある方の口コミを中心に、犯罪発生件数や土地価格などを実際のデータを用いて解説しています。
内野に移住を検討している方はぜひ参考にしてください。
福岡市早良区「内野」の治安は良いの?悪いの?
福岡市早良区「内野」の治安は全く悪い要素がなく、住むために住んでいる人のみが集まっている平和な街です。
福岡市の数あるエリアの中でも最南端に位置する「内野」は、山々に囲まれた自然豊かな土地と静かな雰囲気が人気の街としても知られています。
近くに目立った観光地はなく、住む目的だけのために人が集まるので、犯罪につながる要素は一切ありません。
もし仮に目立った観光地が内野にあれば、必然的に犯罪は発生しやすくなるでしょう。
実際に、博多区や中央区のような人の流れがとにかく強く、観光地もあるエリアでは、窃盗や万引きなどの犯罪が増え、治安が悪いイメージを持たれてしまいます。
しかし、内野のような住む場所ともなると、若者が溜まるような場所もなく、安心かつ安全に暮らせることは明らかですよね。
とはいえ、田舎なので街灯の数は少なく、一人歩きには不安を覚える可能性も考えられます。
夜間は人通りが極端に少なくなってしまいますが、静かに暮らせることの裏付けでもあります。
内野の治安で悪い要素は一切なく、静かに安心して暮らせる環境が整えられています。
実際に内野に住んだ経験がある方の口コミまとめ
ここからは実際に内野に住んだ経験がある方の口コミをまとめてみます。
実際に住んだ方の口コミを見ると、自然豊かな場所で暮らしやすいといった意見が多く見られました。
周りは住宅街と山々に囲まれており、静かに安心して暮らせるといったイメージがわかりやすいでしょう。
反対に、地下鉄やバスなどの公共交通機関の利用が現実的ではなく、自家用車の所持が必要な点はデメリットとして挙げられていました。
また、山に囲まれていることもあり、夏場は虫や動物が非常に多く、田舎ならではのデメリットも複数見られました。
住む場所によってはスーパーやコンビニも遠いので、自家用車は必ず持っておく必要があります。
内野の住みやすさとは?
内野は早良区の最南端に位置しており、山々に囲まれたのどかな土地と静かに暮らせる環境があることをご紹介しました。
ここからは福岡市が公開しているデータを元に、内野の住みやすさについて解説していきます。
利便性
内野に移住を検討している方は、利便性に期待しないことを覚えておきましょう。
内野は地下鉄やJRなどの電車が通っておらず、バスの本数も1時間に1〜2本と利用は現実的ではありません。
最寄駅である地下鉄七隈線「野芥駅」まで6kmも離れているため、公共交通機関はかなり利用しにくい環境です。
移動には自家用車が必須なので、自家用車を所持していない方は別のエリアを検討しましょう。
ちなみにですが、レンタカーもないほどの田舎なので、自家用車の購入は必須ですね。
中古一戸建ての相場
内野の中古一戸建ての相場は、平均よりもやや安い価格で取引されており、比較的購入しやすい金額に設定されています。
間取りや場所によって値段が上下する可能性はあるものの、大きく変動することは珍しい印象です。
実際にダイヤモンド不動産研究所が公開している「福岡県福岡市早良区内野の中古戸建ての価格・相場」を元に、早良区で一戸建ての購入に人気のエリア2つとも比較してみます。
中古一戸建て平均価格 | 坪単価 | |
内野 | 2,868万円 | 90万円/坪 |
田隈 | 2,958万円 | 98万円/坪 |
西入部 | 3,040万円 | 96万円/坪 |
内野の他に、野芥駅のすぐ南側に位置する「田隈」と内野の北西に位置している「西入部」の相場もまとめてみました。
内野は上記の3つの中でも比較的安い価格が設定されており、中古の一戸建てが購入しやすい環境であるとわかります。
また、野芥駅に近い位置にある「田隈」は、一戸建てが密集している場所として有名で、中古の一戸建てが売りに出されているケースも珍しくありません。
価格もそこまで変動しないので、田隈もあわせて検討するべきでしょう。
西入部は内野と雰囲気が似ており、内野で希望の物件が見つからなかった場合は、西入部までエリアを広げるのもおすすめです。
土地価格
内野は一戸建てが建てられるような広い土地を提供しており、坪単価も非常に安いことから、注文住宅などの一戸建てが建てやすい環境が整えられています。
実際にダイヤモンド不動産研究所が提供している「福岡県福岡市早良区内野の土地の価格・相場」を元に、一戸建てが多く建てられている田隈と西入部とも比較してみます。
土地価格 | 坪単価 | |
内野 | 3,168万円 | 39万円/坪 |
田隈 | 2,353万円 | 42万円/坪 |
西入部 | 2,822万円 | 47万円/坪 |
土地価格が高い理由は、他のエリアよりも土地が広いので、面積によって値段が算出されているためです。
坪単価で見れば、他のエリアよりも安い金額を示しています。
例えば、39万円の坪単価の「内野」で、40坪の土地に一戸建てを建てる場合は1,560万円かかる計算です。
比較として坪単価が47万円の「西入部」と同じ条件で算出してみると1,880万円なので、差額は「320万円」になります。
320万円あれば自家用車も買えてしまうので、エリア選びだけで大きな差が生まれます。
内野は坪単価も安く、注文住宅のような一戸建てが購入しやすい環境です。
犯罪発生件数
住むための場所といった印象が強い内野は、犯罪発生件数も非常に少なく、安全に暮らせることがデータからも証明されています。
実際に福岡市が公開している「内野地区 人口千人あたり刑法犯認知件数(計・推移)」を元に、周辺のエリアの犯罪発生件数とも比較してみます。
2005年 (平成17年) | 2010年 (平成22年) | 2015年 (平成27年) | 2020年 (令和2年) | 2022年 (令和4年) | |
内野校区 | 9.2件 | 10.9件 | 5.3件 | 2.6件 | 2.4件 |
田隈校区 | 18.6件 | 11.9件 | 8.4件 | 4.8件 | 5.5件 |
入部校区 | 11.4件 | 8.4件 | 5.8件 | 4.4件 | 4.9件 |
早良区 | 22.0件 | 17.1件 | 10.6件 | 4.6件 | 5.1件 |
福岡市全体 | 27.6件 | 19.6件 | 13.4件 | 6.9件 | 7.3件 |
同じく一戸建てが多いエリアの犯罪発生件数をまとめてみました。
内野校区を見てみると、他のエリアの半分以下を示しており、安全に暮らすことができるとわかりますよね。
内野と比較すると田隈や入部の治安が悪く見えますが、一桁の数値であればかなり安全に暮らせるので、周辺のエリアも問題ないことが明らかになりました。
内野は犯罪発生件数も非常に少なく、女性でも安心して暮らせる街並みです。
子育て/教育機関
内野は意外にも教育機関の数が多く、内野小学校をはじめ脇山小学校や早良中学校など、教育機関にも恵まれています。
田舎には学校も少ないと思われがちですが、小学校・中学校・高等学校の全てが内野周辺にあるので、子育てにも最適です。
実際に、自然豊かな土地でゆっくりと子育てをしたい方は増えており、子育てを機に内野のような土地に移住してくる人も多くいます。
天神や博多のように交通量も多くないので、安心してお子様を送り出せる環境です。
周辺の施設
内野に建てられている施設はそれほど多くなく、それぞれの距離もかなり離れているので不便に感じることが多いかもしれません。
内野は住む場所といった区切りになっているので、住宅街が多く、お店とお店の距離が離れているのが特徴です。
また、メインのスーパーがマックスバリュ内野店しかないため、住む場所によってはスーパーとコンビニが遠くなってしまいます。
周辺の施設はあまり充実していないので、自家用車がないとかなり不便に感じると思います。
内野はどんな人におすすめ?
内野は、山々に囲まれた豊富な自然と住宅街が並ぶ安心して暮らせる街だとご紹介しました。
犯罪発生件数も非常に少なく、安全に暮らせることがデータでも証明されていましたよね。
ここからは内野がどんな人におすすめなのかを解説していきます。
田舎の雰囲気でゆっくり過ごしたい方
住まいの形に限らず、田舎でゆっくりと暮らしていきたい方は、内野の雰囲気がぴったりでしょう。
福岡市の中でも特に田舎の雰囲気が強い内野では、山と川に囲まれた土地柄なので、基本的に静かです。
周辺には観光地もなく、住んでいる人がほとんどのため、治安はかなり良い水準に保たれています。
賃貸物件よりも一戸建ての数が多いエリアなので、賃貸物件の数には期待しないほうがよいかもしれません。
福岡市の中心部のような利便性よりも、田舎暮らしを優先したい方におすすめです。
一戸建ての購入を検討している家族暮らしの方
内野は一戸建ての数が非常に多く、土地も広いので、一戸建ての購入を検討している家族暮らしの方におすすめです。
中古・新築に限らず、一戸建ての購入を進めやすい環境も相まって、早良区で一戸建てを購入する方の多くが候補に入れているほど人気があります。
特に新築の一戸建ては、大手不動産サイトでも多く掲載されており、選べる数も非常に多い印象です。
また、注文住宅のような建て方にもおすすめで、土地も比較的簡単に見つかります。
一戸建ての購入を検討している家族暮らしの方は、移住を失敗しないための情報収集にも力を入れましょう。
福岡市の家族暮らしに必要な情報を詳しく知りたい方は下記の記事もあわせてご覧ください。
福岡への移住で失敗しないためのコツや福岡市民だからわかるメリット・デメリット、ローンの仕組み、住まいを相談できるサービスなどをわかりやすく解説しています。
福岡移住のススメ。家族で移住する方に必要な情報を福岡市民が解説します。
内野以外に早良区でおすすめのエリアはある?
家族で移住を検討している方や一戸建ての購入者が多い内野では、移住の際に内野以外のエリアを検討している方も多くいます。
ここからは内野以外で一戸建てが多いエリアを2つ、その他のエリアをまとめてご紹介します。
入部(いるべ)
入部は内野の北西に位置するエリアで、広々とした土地で一戸建ての購入者も多いエリアの一つです。
西入部と東入部と区画が分かれており、西側は自然豊かな土地で田舎の雰囲気が強めのエリアといった印象を受けます。
東側は、片側1車線の道路を中心に住宅や事務所が集まっており、どちらかと言えば東入部の方が内野の雰囲気に似ています。
一般的に東入部の方が一戸建ての建売が多く掲載されており、西入部は注文住宅寄りのエリアといったイメージがわかりやすいと思います。
福岡市が公開している「入部校区 住宅建て方別世帯数割合(令和2年)」では、79.5%の人が一戸建てを選んでいるデータも存在します。
いずれも内野と治安状況や周辺の環境は似ているので、あわせて検討してみると良いでしょう。
田隈
田隈は内野から6kmほど北上した場所にあるエリアで、内野よりも利便性が高く、自家用車に頼りっぱなしにならない環境が魅力の場所です。
徒歩20分圏内に地下鉄七隈線「野芥駅」があり、周辺では西鉄バスも運行されています。
自家用車がないと不便な点は、内野や入部と変わりませんが、地下鉄とバスが使えるのはかなり便利だと思います。
周辺には一戸建てが並ぶ住宅街もあるので、中古・新築の一戸建てを探しやすい環境です。
実際に福岡市が公開している「田隈校区 住宅建て方別世帯数割合(令和2年)」では、57.8%の人が一戸建てを選んでいます。
内野ほど田舎の雰囲気はありませんが、暮らしやすさを優先したい方は一緒に検討してみましょう。
田隈の治安や住みやすさが気になる方は下記の記事もあわせてご覧ください。
田隈の治安を中心に、田隈に住んだことがある方の口コミや利便性、犯罪発生件数などを実際のデータを元に詳しく解説しています。
福岡市早良区「田隈」の治安は良い?悪い?住みやすさを福岡市民が解説します。
その他
内野とはかなり環境が異なってしまいますが、早良区に移住を検討している人があわせて候補に入れているエリアは下記の通りです。
一戸建てに限定しておらず、都会に住むこともあわせて検討している方は、原や西新、藤崎、室見など、北側のエリアもおすすめです。
福岡市の中でも屈指の利便性を誇る「地下鉄空港線」が使えるので、自家用車をメインにせずとも快適に暮らせます。
また、少し田舎の雰囲気で利便性の高いエリアを探している方であれば、野芥や次郎丸、田村がおすすめです。
地下鉄七隈線が使える環境がありつつ、田舎の雰囲気が残っているので、田舎すぎず都会すぎずの雰囲気が好きな方にはぴったりだと思います。
早良区にはさまざまな特徴をもったエリアが無数に存在するため、移住の際はさまざまなエリアを一度検索してみることをおすすめします。
上記で挙げたエリアの治安が気になる方は下記の記事を参考にしてください。
エリアごとのご紹介や早良区全体の治安など、早良区の治安に関する情報をまとめていますので、あわせてご覧ください。
早良区の治安は良い?悪い?福岡市に6年間住んでいる福岡市民が解説します。
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まとめ
いかがでしたか?
今回ご紹介した内容を簡単にまとめています。
内野は山と川に囲まれた自然豊かな土地が広がっており、治安もかなり良い印象を受けます。
福岡市の中でも特に田舎の雰囲気が強く、田舎でゆっくり過ごしたい方にはぴったりです。
住まいの形は一戸建てを購入する人が非常に多く、入部や田隈などのエリアよりも安く購入できます。
バスが1時間に1本しか通っていないなど、交通機関が乏しいので自家用車は必須です。
田舎ならではの過ごし方ができる「内野」に移住を検討してみてはいかがでしょうか。
最後までご覧いただきありがとうございます。