福岡市東区に位置している「奈多」は、海に囲まれた豊かな自然と静かに暮らせる街並みが特徴のエリアです。
しかし、真剣に移住を検討している方は治安や住みやすさを調べておく必要があります。
万が一、治安に問題があって移住に失敗してしまったら取り返しのつかないことになりますよね。
今回は、福岡市東区「奈多」の治安を福岡市民が解説します。
実際に奈多に住んだ経験がある方の口コミを中心に、犯罪発生件数や家賃/マンション価格、土地価格など、移住に必要な情報を実際のデータを使ってわかりやすくご紹介しています。
奈多に移住を検討している方はぜひ参考にしてください。
奈多の治安は実際良いの？悪いの？
実際、奈多の治安が悪いと感じることはなく、海に囲まれながらゆっくりと暮らせる平和な街といった印象です。
季節によって周辺の治安は若干異なり、特に夏はビーチでバーベキューをする若者が増えるので、ゴミが捨てられたり、夜に大声で話したりなど、治安の悪さを感じることも少なからずあります。
とはいえ、ビーチには300円の利用料や禁止行為など、しっかりとしたルールがあり、夜は警察も巡回しているので、治安の悪化に繋がることはありません。
また、周辺は閑静な住宅街なので、住んでいる人しか歩いておらず、治安が悪くなる要素は非常に少ない印象です。
奈多団地のような地域のつながりが強いエリアもあるため、犯罪が発生することはごく稀です。
実際に奈多に住んだ経験がある方の口コミまとめ
ここからは実際に奈多周辺に住んだ経験がある方の口コミをまとめています。
実際に奈多に住んだ経験がある方は、治安がよく、夜でも明るい通りがあって安心といった意見が多く見られました。
奈多は、居住地が多いことからスーパーやコンビニなどの施設が充実しており、夜でも比較的明るさが確保されています。
反対に、大通りを外れると、街灯が少ない暗い道があるのも事実で、夜の一人歩きには注意してください。
奈多海岸の周辺には、若者が溜まっていることも少なくないので、絡まれる可能性も考えられます。
奈多に住む場合は、家の戸締りをしっかりと行い、十分に注意していれば治安の悪さを感じることはありません。
奈多の住みやすさとは？
奈多は閑静な住宅街が広がっており、治安の良さを感じる方が多い印象を受けました。
実際の口コミでも、大通り沿いは明るく治安の悪さを感じることは少ない等、住みやすい街であることは明らかです。
ここからは奈多の住みやすさを、実際のデータを元にわかりやすく解説していきます。
利便性
奈多にはJR香椎線「奈多駅」がありますが、天神や博多といった福岡市の中心部へアクセスしづらく、利便性はあまりよくないのが現状です。
交通機関はサブの移動手段として考え、メインは自家用車を使うといったライフスタイルが基本になります。
西鉄バスも運行されていますが、天神や博多へのアクセス手段としては乏しく、博多までの時間も50分ほどかかってしまいます。
奈多に移住を検討している方は、必ず自家用車の購入・所持を前提とし、天神や博多へのアクセスには時間がかかることを覚えておきましょう。
犯罪発生件数
奈多は、住んでいる人が多く行き交う街並みで、一人暮らしの女性でも安心して暮らせることがデータからも証明されています。
実際に福岡市が公開している「奈多校区 人口千人あたり刑法犯認知件数（計・推移）」を元に、隣接するエリア（和白・三笘・西戸崎）の3つとも比較をしてみます。
| 2005年 （平成17年） | 2010年 （平成22年） | 2015年 （平成27年） | 2020年 （令和2年） | 2022年 （令和4年） | |
| 奈多校区 | 12.6件 | 7.5件 | 7.7件 | 2.9件 | 2.1件 |
| 和白校区 | 21.4件 | 20.1件 | 13.6件 | 7.9件 | 10.3件 |
| 三笘校区 | 15.6件 | 10.0件 | 6.5件 | 3.6件 | 4.7件 |
| 西戸崎校区 | 7.9件 | 9.0件 | 8.5件 | 2.3件 | 2.7件 |
| 東区 | 23.1件 | 17.5件 | 11.8件 | 6.1件 | 7.0件 |
| 福岡市全体 | 27.6件 | 19.6件 | 13.4件 | 6.9件 | 7.3件 |
実際に犯罪発生件数を見ていくと、奈多校区は非常に少ない犯罪発生件数を示しており、隣接する全てのエリアと比較しても、明らかな差が生まれています。
東区全体の平均値の3分の1程度まで抑えられており、犯罪の発生件数からも安心して暮らせることがわかります。
その他にも、三笘や西戸崎といった隣接するエリアも犯罪の発生件数が大幅に抑えられているので、エリアにこだわりがない場合は、一緒に検討してみましょう。
家賃/マンション相場
奈多は、福岡市の中心部からかなり離れていることもあり、比較的安い価格で賃貸物件を借りられます。
実際に、賃貸物件の間取り別の家賃相場をYahoo! JAPAN不動産が公開している「奈多駅の家賃相場」から引用してご紹介します。
また、中古マンションの価格をダイヤモンド不動産研究所が公開している「福岡県福岡市東区奈多の中古マンションの価格・相場」から引用してご紹介します。
| ワンルーム | 1LDK | 2LDK | 中古マンション価格（平均） | |
| 奈多 | 42,000円 | 58,000円 | 115,000円 | 1,595万円 |
| 和白 | 38,000円 | 61,000円 | 68,000円 | 2,229万円 |
| 三笘 | 39,000円 | 60,000円 | 70,000円 | 1,716万円 |
隣接している和白と三笘の2つと比較してみましたが、2LDKを除いて安い価格で借りられることがわかります。
また、中古のマンション価格は、最も安い価格を示しているため、物件を借りる場合でも、住まいを購入する場合でも、移住しやすい環境が整えられています。
土地価格
奈多に移住する方の中には、一戸建てを選ぶ方も多く、土地価格から見ても一戸建てを購入しやすい環境が整っています。
実際にダイヤモンド不動産研究所が公開している「福岡県福岡市東区奈多の土地の価格・相場」を元に、和白と三笘の2つのエリアとも比較してみます。
| 土地価格 | 坪単価 | |
| 奈多 | 1,578万円 | 19万円/坪 |
| 和白 | 1,973万円 | 28万円/坪 |
| 三笘 | 2,367万円 | 30万円/坪 |
実際の平均相場を見てみると、ダントツで奈多の価格が安い金額を示しており、一戸建てを購入・建設しやすい環境であることは明らかです。
また、奈多と比較すると和白や三笘が高い価格に見えますが、福岡市の中だと安いほうの金額です。
一戸建ての購入費用を抑えたい方にはぴったりの環境だとわかります。
例として、奈多と和白で家を建設する場合の差額を「坪単価」から求めてみます。
日本の平均的な一戸建ての坪数は、およそ「30坪〜40坪」なので、40坪の住宅を建てる場合を前提条件とします。
奈多に建てる場合の坪単価は19万円なので、合計金額は「760万円」です。
反対に、和白に建てる場合は28万円が平均単価なので、合計金額は「1,120万円」となり、差額は「360万円」となります。
360万円があれば、自家用車の購入や生活用品の購入に使えるので、住まい購入時の差額には注意しましょう。
あくまで、公開されている情報を元に算出しているため、気になる方は早い段階で不動産屋に相談してみると確実です。
子育て/病院
奈多地域には、なた内科診療所を中心に、福岡東子ども発達センター・さくら園やたけした耳鼻科など、多くの病院が設立されていますが、自家用車があった方が安心です。
各病院までの距離が離れていることもあり、住む場所によっては目的の病院まで遠い可能性も考えられます。
しかし、駅の近くに小児科が設立されているので、子育てで困ることは珍しいと思います。
また、自然が豊富で、周囲には子育て世帯が多いこともあり、子どもの立場から見ても非常に過ごしやすい環境です。
小学校や中学校の生徒数も多いので、安心して子育てができます。
教育機関
奈多には、奈多小学校をはじめ和白中学校や奈多保育園など、最低限の教育機関が揃っていますが、決して多いわけではないことを知っておきましょう。
保育園から小学校までは奈多校区でも十分な印象ですが、高等学校が近くにないため、登校時間が長くなってしまう傾向にあります。
親の立場からしても登校時間が長くなるのは心配ですし、子どもから見ても登校時間にあわせて早く起きる必要がありますよね。
子どもを進学校に通わせたいと考えている方には、不向きかと思います。
自然環境
奈多は、海に囲まれた自然豊かな土地が魅力で、公園や緑地が多い点も移住者から高く評価されています。
奈多海岸をはじめ、サンシャインプールやマリンワールド海の中道といったレジャー施設が近くにあるのも奈多の魅力の一つです。
サーフィンや釣り、ウィンドサーフィンなどのマリンスポーツが盛んで、誰でも簡単に遊べる潮干狩りも楽しめる点は高く評価されています。
近くには一戸建てが多く並んでおり、高層マンションも少ないので、圧迫感がなくゆっくりと過ごせます。
反対に、夏場は虫が多く発生する場合もあり、自然が多いエリアならではのデメリットもあります。
また、潮風が吹くため、自転車のギアや鉄製の物品が錆びやすい点にも注意しましょう。
奈多はどんな人におすすめ？
奈多は海に囲まれた豊かな自然環境が特徴で、ファミリー世帯を中心に安心して暮らせる街だとご紹介しました。
周辺に高層マンションもなく、圧迫感のない暮らしができる点は移住者からも高く評価されています。
ここからは奈多がどんな人におすすめなのかを解説していきます。
安心して子育てを進めたい家族暮らしの方
奈多は、小さなお子様を連れて移住してくる人の割合が高く、自然の多さからも安心して子育てができる環境が整っています。
周りに子育てをしている人が少ないエリアでは、周囲に相談しづらく、子育てに不安を抱えてしまうことも多い印象です。
しかし、周りに子育てをしている方がいるだけで、相談しやすくなりますし、何より街全体の施設の充実度も違います。
例えば、奈多団地の近くには小児科があるのも、子育て世帯が多い地域ならではの特徴ですよね。
奈多小学校でも毎年、十分な生徒数が確保されており、子どもの立場から見てもお友達を作りやすい環境が整えられています。
海に囲まれた自然豊かな土地で、安心して子育てを進めたい方におすすめです。
一戸建ての購入を検討している方
奈多は一戸建ての住宅が多く並んでおり、土地価格も安いため、一戸建ての購入を検討している方におすすめです。
奈多エリアでの一戸建ての購入は、特に費用が抑えやすく、新築の一戸建てでも4,000万円を下回ることは珍しくありません。
他のエリアでは4,000万円以上の物件がヒットすることを考えると、費用を抑えたい方にはぴったりです。
また、土地を購入して、ご自身の土地に家を建てる「注文住宅」を選ぶ方も少なくありません。
坪単価も非常に安く、一戸建ての購入を検討している家族暮らしの方におすすめです。
奈多へ家族で移住を検討している方は下記の記事もあわせてご覧ください。
福岡への移住で失敗しないためのコツや福岡市民だからわかるメリット・デメリット、ローンの仕組み、住まいを相談できるサービスなどをわかりやすく解説しています。
福岡移住のススメ。家族で移住する方に必要な情報を福岡市民が解説します。
奈多以外に東区でおすすめのエリアはある？
奈多以外で東区のおすすめエリアは下記の通りです。
奈多と似たような雰囲気を持つエリアだと、西戸崎や千早、香椎が挙げられます。
特に西戸崎は、奈多の西側に位置しており、奈多と同様に海に囲まれた豊かな自然が特徴です。
また、千早や香椎は、奈多ほどの自然の多さはありませんが、子育て世帯の移住率が圧倒的に高く、子育てのサポートが充実しているエリアです。
その他にも、和白や美和台、舞松原は一戸建ても多く、住まいの購入を考えている方には適しています。
上記のように東区には、さまざまな特徴をもったエリアが無数に存在するため、移住の際はさまざまなエリアを一度検索してみることをおすすめします。
上記で挙げたエリアの治安が気になる方は下記の記事を参考にしてください。
東区の特徴を中心に、利便性や家賃相場、東区の治安が悪いと言われている理由など、実際のデータを元に解説しています。
福岡市東区の治安って実際良いの？悪いの？住みやすさを中心に福岡市民が解説します。
不動産の購入を検討している方におすすめのサービス
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まとめ
いかがでしたか？
今回ご紹介した内容を簡単にまとめています。
奈多は海に囲まれた土地が特徴で、お子様でも楽しめる潮干狩りも行われているなど、自然を全面的に感じる瞬間が多い点が魅力です。
実際に福岡市が公開しているデータからも、犯罪の発生件数が非常に少なく、安心して暮らせることがわかりました。
また、土地価格・マンション価格のいずれも安い金額を示しており、住まいの購入地として多くの方に選ばれています。
子育てをしていく上で、高校が近くにないので、いずれ高校までの登校手段について考える必要があります。
自然豊かな土地でゆっくり過ごしたい方や住まいの購入をできる限り安く抑えたい方は、奈多に移住してみてはいかがでしょうか。
最後までご覧いただきありがとうございました。
