福岡市中央区の中で、唯一、自然環境が充実している「港」は、自然環境を重視している移住者から絶大な人気があるエリアです。
また、地下鉄空港線が利用しやすい環境もあり、住環境はトップクラスに揃っていると言っても過言ではありません。
今回は、福岡市中央区「港（みなと）」の治安や住みやすさを、福岡市民が解説します。
港の治安を中心に、実際に住んだ方の口コミや犯罪発生件数、家賃相場など、移住に必要な情報を、実際のデータに基づいてわかりやすくご紹介しています。
港に移住を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
福岡市中央区「港」の治安は良い？悪い？
福岡市中央区「港」は、人通り・交通量が安定しており、夜間でも明るいことから、治安の悪さを感じることは、極めて稀な印象を受けます。
港は、地名の通り、昔からある港町として知られているため、住んでいる方の年齢層が高く、のんびりとした雰囲気の街です。
近年は、港1丁目を中心に、高層マンションが多く建設され、ファミリー・子育て世帯が流入していることも、治安の改善に繋がっています。
反対に、パチンコ店やラブホテルがあるため、治安のイメージがあまりよくないことがデメリットとして挙げられます。
港周辺は、警察が高頻度で巡回しており、特別心配する必要はありませんが、大人向けの施設が気になる方は、移住前に知っておくべきでしょう。
とはいえ、総合的に見ると、治安の悪さよりも、利便性のよさを実感している方が多く、安心して移住を検討できるエリアです。
福岡市中央区「港」に住んだ方の口コミまとめ
港は、高層マンションが多く建設されており、近年のファミリー・子育て世帯の流入によって、治安が改善されている街だとご紹介しました。
しかし、治安への感じ方は人それぞれであり、幅広い意見を参考にする必要がありますよね。
ここからは、福岡市中央区「港」に住んだ経験がある方の口コミをまとめていきます。
実際に、多くの方がメリットとして挙げていたのは「夜間でも明るい場所が多い」ことです。
港は、メイン通りを中心に、多くの街灯・コンビニ・パチンコ屋などが並んでおり、夜間でも明るさが確保されています。
また、天神や大濠公園へのアクセス環境も評価されており、自然を気軽に感じられる環境が整えられています。
反対に、少数意見ですが「ラブホテルやパチンコ店が気になる」といったデメリットも挙げられます。
治安に対して、良いイメージを持っていない方もいたので、気になる方は、気になるポイントだと思います。
しかし、多くの方が「港」の治安を高く評価しており、利便性と自然環境を両立させたい方にはぴったりです。
福岡市中央区「港」の住みやすさとは？
福岡市中央区「港」は、大濠公園へのアクセスや、海が近いことから、豊富な自然環境が評価されている街並みです。
また、天神へのアクセスも非常に簡単で、利便性を重視する方にもぴったりです。
ここからは、福岡市中央区「港」の住みやすさを、カテゴリーごとに細分化して詳しく解説していきます。
利便性
港には、地下鉄空港線「大濠公園駅」と「赤坂駅」の2つが利用できるため、移動手段に困ることはありません。
港は、大濠公園駅と赤坂駅の間に位置しているため、住む場所によって、近い方の駅を選べます。
例えば、港1丁目付近に住んだ場合は「赤坂駅」が近く、港2丁目付近だと「大濠公園駅」の方が近いと思います。
また、メイン通りは西鉄バスが多く運行されており、公共交通機関を中心に移動を考えている方でも、問題なく住めるエリアです。
ただ、地下鉄の駅まで少し歩く必要があるため、小さなお子様がいるご家庭は、自家用車を用意しておくと、さらに便利です。
地下鉄の駅が、近距離にあるわけではない点には注意しましょう。
犯罪発生件数
港が含まれる舞鶴校区は、万引きと自転車窃盗が多発しているエリアで、犯罪件数が多い点には注意が必要です。
実際に、福岡市が公開している「舞鶴校区 人口千人あたり刑法犯認知件数（計・推移）」を元に、隣接する当仁校区・赤坂校区とも比較してみます。
なお、港は、舞鶴校区と当仁校区の間にあるため、今回は舞鶴校区のデータを中心にご紹介しています。
| 2005年 （平成17年） | 2010年 （平成22年） | 2015年 （平成27年） | 2020年 （令和2年） | 2022年 （令和4年） | |
|---|---|---|---|---|---|
| 舞鶴校区 | 70.0件 | 36.0件 | 75.9件 | 40.7件 | 35.2件 |
| 当仁校区 | 24.7件 | 17.8件 | 8.6件 | 4.7件 | 6.7件 |
| 赤坂校区 | 29.9件 | 18.7件 | 12.4件 | 6.0件 | 6.0件 |
| 中央区（全体） | 47.5件 | 28.0件 | 21.2件 | 11.9件 | 12.3件 |
実際に福岡市が公開しているデータを元に、犯罪発生件数を比較してみましたが、舞鶴校区は、中央区の平均値を大幅に上回っていることがわかります。
犯罪の内容は「万引き」と「自転車窃盗」が、ほとんどを占めており、軽犯罪が多く発生しています。
また、強制わいせつや空き巣も少なからず発生しているため、女性が一人で住むのには適していないエリアです。
移住を検討している場合は、自転車の管理に気をつけると共に、夜間は女性一人で歩かないようにしましょう。
賃貸物件の家賃/マンション相場
福岡市中央区「港」は、多くの新築マンションが建設されているエリアのため、金銭的な負担が大きくなる傾向にあります。
実際に、CHINTAIが公表している「福岡市中央区港の家賃相場情報」を元に、隣接する人気の3つのエリアと比較してみます。
また、中古マンション価格はダイヤモンド不動産が提供している「福岡県福岡市中央区港の中古マンションの価格・相場」から引用してご紹介します。
| ワンルーム | 1LDK | 2LDK | 中古マンション価格（平均） | |
|---|---|---|---|---|
| 港 | 62,000円 | 119,500円 | 170,000円 | 1,630万円 |
| 赤坂 | 68,100円 | 104,700円 | 174,500円 | 2,898万円 |
| 唐人町 | 69,200円 | 111,800円 | 164,700円 | 4,038万円 |
| 舞鶴 | 63,500円 | 117,000円 | 164,000円 | 3,627万円 |
実際に、隣接する3つのエリアと比較してみましたが、家賃相場に大きな差はなく、いずれも、金銭的な負担が大きいことがわかります。
港は、近年、住まいの需要に対して、多くのマンションが建設されているため、家賃相場が年々、上昇しています。
また、天神や大濠公園など、中央区の人気エリアに近いことも、家賃相場が高くなってしまう原因です。
金銭的な負担が大きいものの、自然環境と利便性の2つが揃っている理想の環境を手に入れられます。
子育て/教育機関
港の子育て環境には、賛否両論ありますが、基本的には子育てに適した環境が整えられています。
まず、近くに舞鶴小学校・中学校（小中一貫）があり、開校してまだ時間も経っていないので、新しい校舎で教育を受けられます。
子供の登下校を見守るパトロール隊の姿も見られるので、安心してお子様を送り出せる環境です。
また、付近には、外科や内科、耳鼻科、小児科など、医療機関も充実しており、子育てに困ることはありません。
ただ、メイン通りを中心に交通量が多い点や、子供の教育に適していない施設がある点はデメリットです。
子育てを中心に「港」へ移住を検討している方は、ご自身が理想とする環境と照らし合わせながら移住を進めていきましょう。
自然環境
福岡市中央区「港」は、近くに漁港があり、大濠公園へのアクセスもできるため、中央区の中でも、特に自然を感じられる環境です。
海と緑の自然が融合した街は、中央区の中でも「港」だけなので、自然環境を重視する方にはぴったりだと思います。
ただ、冬は潮風が強く吹くので、寒さを感じることもありますし、金属製の備品は錆びてしまう可能性も考えられます。
自然が多いのはメリットもありますが、デメリットに繋がる可能性も考えておきましょう。
福岡市中央区「港」はどんな人におすすめ？
福岡市中央区「港」は、利便性と自然環境を重視するファミリー・子育て世帯におすすめの街です。
港は、近年の新築マンションの完成により、多くのファミリー世帯・シニア世帯が流入しており、治安の大きな改善が見られます。
地下鉄空港線「大濠公園駅」と「赤坂駅」からは、天神や博多へアクセスできるため、利便性も問題ありません。
また、大濠公園や西公園といった自然公園に徒歩でアクセスできる点も、港に移住する大きなメリットの一つです。
都心部に住んだ方が悩みがちな「自然環境」は、港に住むことで解決できます。
自然環境と利便性を両立できる移住地を検討している方に「港」はぴったりですよね。
その他にも、都心部で子育てをしたい方や、散歩が気持ちよくできる場所に住みたい方におすすめです。
港への移住と共に、マンションや一戸建ての購入を検討している方は、下記の記事もあわせてご覧ください。
実際に購入して失敗してしまった方の例を元に、事前準備をスムーズに進めるコツや福岡市7区の特徴を「おさらい」する形で、不動産購入についてわかりやすく解説しています。
マンション・一戸建ての購入前に知っておきたい注意点とは？失敗例や事前にできる準備などをまとめて解説します。
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港以外に中央区でおすすめのエリアはある？
港以外の中央区のおすすめエリアは、下記にまとめています。
港と似たような環境を見てみたい方は、唐人町や荒戸、六本松も一緒に見てみましょう。
いずれも、大濠公園が徒歩圏内であり、地下鉄が使えるエリアなので、犯罪発生件数や大人向けの施設が気になる方は、一緒に見ておくのがおすすめです。
また、都市部の雰囲気が好きな方は、清川や春吉を検討してみましょう。
港よりも自然が少なくなりますが、都会感が強い場所に住みたい方には適しています。
上記のように中央区には、幅広い特徴を持ったエリアが無数に存在しています。
上記で取り上げたエリアの治安が気になる方は、下記の記事もあわせてご覧ください。
おすすめの移住地を簡単にご説明しながら、他の行政区との比較表や金銭的な負担の違いなど、中央区全体の治安についてわかりやすく解説しています。
福岡市中央区の治安は良い？悪い？住みやすさを中心に福岡市民が解説します。
まとめ
いかがでしたか？
今回ご紹介した内容を、簡単にまとめています。
港は「利便性」と「自然環境」の2つが両立している移住地で、近年のマンション増加により、ファミリー層が多く流入しています。
治安の悪さを感じることは稀ですが、大人向けの施設があるため、子育て環境には賛否両論があることも覚えておきましょう。
しかし、周辺の住環境は、高く評価されているので、大人向けの施設を許容できるかで決まります。
海と緑に囲まれた自然環境が魅力の街「港」へ移住を検討してみてはいかがでしょうか。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
