福岡市東区に位置する「箱崎」は、地下鉄箱崎線が利用できる利便性と、大規模な都市開発を控えているエリアとして人気が高まっています。
しかし、箱崎を含む東区の治安は悪いと言われていることもあり、移住をする方にとっては不安が残りますよね。
今回は、福岡市東区「箱崎」の治安や住みやすさを福岡市民が解説していきます。
実際に、箱崎に住んだ経験がある方の口コミを中心に、家賃/マンション相場や犯罪発生件数、周辺の住環境を実際のデータを用いてわかりやすく解説しています。
箱崎を中心に移住を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
福岡市東区「箱崎」ってどんな街?
福岡市東区に位置する「箱崎」は、九州大学の箱崎キャンパス跡地に「HAKOZAKI GreenInnovation Campus(仮名称)」と呼ばれる次世代型のスマートシティの建設が進んでいるエリアです。
以前は、九州大学の箱崎キャンパスがあったため、学生が多く住む街として栄えましたが、都市開発や九州大学の移転に伴い、ファミリー世帯や子育て世帯を中心に暮らしやすい街へと変化しています。
地下鉄箱崎線「箱崎九大前駅」とJR鹿児島本線「箱崎駅」の2つの駅があるので、利便性に長けており、自家用車を持っていない方でも快適に暮らせる環境です。
特に「箱崎九大前駅」は、急速な移住者の増加にあわせて、新築のマンションやアパートが多く建設されています。
九州大学病院をはじめとした医療機関も充実しているため、子育てで困ることはありません。
現在は、移住者が多く流入しているエリアであり、一人暮らしから家族暮らしまで安心して暮らせる街が「箱崎」です。
箱崎の治安は実際良いの?悪いの?
箱崎に移住をしたと仮定して、住み始めて「治安の悪さ」を感じることは非常に稀です。
以前は、箱崎を含む東区の治安は悪いと言われていた時期がありましたが、現在は犯罪発生件数も大きく減少し、住みやすい街へと変化しました。
駅を中心に飲食店が集まっている箱崎は、夜間でも一定の人通りがあり、近くに交番もあるので、女性の一人暮らしでも安心して暮らせます。
また、少し距離はありますが、箱崎の西側には「福岡県警察本部」が設置されているため、パトカーの巡回頻度も非常に高い印象です。
特に、箱崎周辺は細い道も多く、街灯が少ない場所もあるので、パトカーが巡回してくれているのは嬉しいですよね。
箱崎は、ファミリー世帯を中心に人気が高まっており、警察の巡回頻度も高いことから、安心して暮らせる環境が整えられています。
実際に箱崎に住んだ経験がある方の口コミまとめ
ここからは実際に箱崎に住んだ経験がある方の口コミをまとめていきます。
主に、箱崎駅の近くに住んだ経験がある方の意見を中心にまとめてみました。
実際に住んだ方が多く口にしていたのは「治安の悪さを感じることはほとんどない」といった意見で、暮らせないほどの大きな事件も発生していません。
しかし、街灯が少ない道や高架橋下など、怪しげな雰囲気があるエリアがいくつか存在しており、間接的に治安の悪さを感じる方は多くいました。
特に、事件が発生しているわけではなく、直接的な被害を受けた方はほとんどいませんでしたが、注意したいポイントの一つです。
治安の他にも、利便性や家賃の安さを評価する口コミが多く見られ、子育て世帯を中心に移住が盛んなエリアでもあります。
日常生活で危険な目に遭うこともなく、安心して暮らせるエリアといった印象です。
箱崎に住んだら飛行機の騒音は気になる?
箱崎は、福岡空港に着陸する飛行機が通るルートに含まれており、62デシベル以上の騒音が発生する「第一種区域」に属しています。
実際に、独立行政法人空港周辺整備機構が公開している「航空機騒音区域」の画像を引用してご紹介します。
箱崎の位置を黒点で示してみました。
上記の画像を見てみると、箱崎の全体を覆うように第一種区域が広がっており、一定の騒音があると明言されています。
福岡空港への着陸は、午後22時までとなっていますが、音に敏感な方やうるさい環境が苦手な方には不向きかもしれません。
福岡市も飛行機の騒音に関しては認知しており、第一種区域に属する箱崎に住む場合、住宅の防音工事に対して補助を受けられる仕組みになっています。
移住を決定した後で、騒音が気になる場合でも補助が受けられるのは嬉しいですよね。
箱崎の住みやすさとは?
箱崎は、夜でも一定数の人通り・交通量があるため、治安の悪さを感じることは非常に稀な印象を受けます。
「住みやすい」と移住者からも高く評価されている箱崎は、交通機関も充実しており、自家用車がない方でも快適に暮らせる環境です。
ここからは箱崎の住みやすさについて解説していきます。
利便性
箱崎に住んだことがある方が、最も高く評価している部分が「利便性」です。
箱崎には、地下鉄箱崎線「箱崎九大前駅」とJR鹿児島本線「箱崎駅」の2つの路線が通っており、福岡市の中心部へアクセスしやすい環境が整えられています。
地下鉄箱崎線は、天神まで乗り継ぎなしでアクセスできる車両もあるので、利便性は東区の中でもピカイチです。
また、JR鹿児島本線は、博多駅まで乗り継ぎなしでアクセスが可能で、地下鉄とJRを目的地に応じて使い分けられるのは高評価です。
その他に、福岡都市高速道路が近くを通っており、自家用車を持っている方が休日にお出かけをしやすい点も高く評価されています。
東区の中でも利便性が高いエリアに移住したいと考えている方は、箱崎がおすすめです。
犯罪発生件数
箱崎の犯罪発生件数は、近年減少傾向にあり、安心して暮らせることがデータからも証明されています。
実際に、福岡市が公開している「箱崎校区 人口千人あたり刑法犯認知件数(計・推移)」を基準に、隣接する松島校区・筥松校区とも比較してみます。
2005年 (平成17年) | 2010年 (平成22年) | 2015年 (平成27年) | 2020年 (令和2年) | 2022年 (令和4年) | |
---|---|---|---|---|---|
箱崎校区 | 44.1件 | 35.4件 | 26.8件 | 13.8件 | 13.3件 |
筥松校区 | 42.8件 | 28.1件 | 16.4件 | 10.5件 | 8.4件 |
松島校区 | 28.5件 | 21.2件 | 11.3件 | 6.1件 | 6.5件 |
東区 | 23.1件 | 17.5件 | 11.8件 | 6.1件 | 7.0件 |
福岡市全体 | 27.6件 | 19.6件 | 13.4件 | 6.9件 | 7.3件 |
実際の数値を見てみると、2005年に約44件あった犯罪件数は、2022年には13件まで減少していることがわかります。
また、昔の数値を見ると、犯罪が多く発生しており、治安が悪いと言われていたことが納得できる数値を示しています。
発生している犯罪は、自転車窃盗と万引きがほとんどを占めているため、自転車を所持している方は、しっかりと管理をしてください。
家賃/マンション相場
箱崎は、高い利便性から非常に人気のエリアですが、家賃相場は比較的安く設定されており、移住しやすい環境です。
実際に、賃貸物件の間取り別の家賃相場を、Yahoo!不動産が公開している「箱崎駅の家賃相場」から引用してご紹介します。
また、中古マンションの価格をダイヤモンド不動産研究所が公開している「福岡県福岡市東区箱崎の中古マンションの価格・相場」から引用してご紹介します。
ワンルーム | 1LDK | 2LDK | 中古マンション価格(平均) | |
---|---|---|---|---|
箱崎 | 53,000円 | 71,000円 | 102,000円 | 2,048万円 |
貝塚 | 46,000円 | 77,000円 | 115,000円 | 1,890万円 |
筥松 | 35,000円 | 58,000円 | 74,000円 | 1,752万円 |
松島 | 41,900円 | 64,500円 | 69,100円 | 2,643万円 |
実際の金額を見ても、他のエリアが安すぎるだけで、そこまで高くない印象ですよね。
箱崎は、九州大学箱崎キャンパス跡地の都市開発を控えており、新築マンションも多く建設される予定のエリアです。
現在も、新築マンションが次々と建てられているため、今後の都市開発を見据えたマンション購入にも適しています。
金銭的にも優しく、快適に生活ができる環境も「箱崎が住みやすい」と言われる要因の一つです。
子育て/教育機関
箱崎は、産婦人科や小児科をはじめとする多くの医療機関が充実しており、子育てに最適な環境が整えられています。
箱崎小学校や東箱崎小学校を取り囲むように、3つの警察署があるため、お子様を安心して送り出せる点も高く評価されています。
大通り(国道3号線)は、比較的交通量がありますが、小道に入ると交通量は減少するので、お子様が危険に晒されることもありません。
周辺は、地域の安全を守るパトロール隊が横断歩道を先導している姿がある等、安全が見える形で守られているのは安心感があります。
自然環境
箱崎には「筥崎宮」と呼ばれる歴史的建造物があり、参道には桜が植えられているため、春になると自然を全面的に感じられます。
箱崎のような利便性が高いエリアは、都市開発の影響から自然が少ない傾向にありますが、箱崎は自然の分配が整っている印象です。
北側には海、南側には宇美川が広がる地形も評価されており、緑・海・川の3つの自然が1つのエリアに集まっています。
自然が多すぎるとゴキブリやムカデなど、虫の被害にもつながってしまいますが、箱崎は自然が多すぎず少なすぎずの環境です。
程よく自然を感じられるエリアに住みたい方にはぴったりです。
箱崎はどんな人におすすめ?
箱崎は、筥崎宮を中心に自然を感じられる環境が整えられており、子育てもしやすい環境だとご説明しました。
ここからは、箱崎がどんな人におすすめなのかを解説していきます。
家賃を抑えたい一人暮らしの方
箱崎は、元々学生の街だった名残もあるため、ワンルームの物件が豊富で、家賃も抑えやすいといった特徴があります。
天神や博多に勤務する方にも非常に人気のエリアで、電車1本で中心部へ気軽にアクセスできる環境は唯一無二です。
また、天神や博多などの中心部は、物件数が少ない・家賃が高いといった壁にぶつかることが多いため、物件の探しやすさも高く評価されています。
近くには、飲食店やスーパーなどの施設も充実しており、外食が多くなりがちな一人暮らしの方にはぴったりです。
とはいえ、物件の数には限りがあるので、良い物件を見つけたい方は、探し方や時期を見計らいながら移住を進めましょう。
箱崎を中心に、東区で一人暮らしを検討している方は下記の記事をあわせてご覧ください。
福岡市で実際に一人暮らしをしている福岡市民が、福岡市で部屋探しをした経験や不動産屋に聞いた話を元に最適な部屋探しのタイミングをご紹介しています。
福岡市で一人暮らし用の物件を探すコツとは?福岡市で実際に物件探しをした社会人が解説します!
マンションの購入を検討している家族暮らしの方
箱崎は、九州大学箱崎キャンパス跡地の都市開発を控えており、今後の売却も視野に入れたマンション購入もおすすめです。
まず、箱崎には毎年、多くのファミリー世帯が移住してきているため、人口の増加に伴い新築マンションの建設が盛んに行われています。
また、2030年の完成を目標にした「HAKOZAKI GreenInnovation Campus(仮名称)」の都市開発を控えており、今後ファミリー世帯の移住は増える見込みです。
今回行われる都市開発は、既に都市開発が行われた千早や香椎と同レベルの開発規模のため、箱崎の資産価値も大きく上昇すると予想されています。
地下鉄箱崎線が利用できる「利便性」や、自然を感じられる「筥崎宮」の存在など、家族移住に不可欠な要素が全て揃っている点も、箱崎が人気の秘密です。
売却を視野に入れてマンションを購入したい方や資産価値の高いエリアに住みたい方におすすめです。
箱崎へ家族で移住を検討している方は下記の記事もあわせてご覧ください。
福岡への移住で失敗しないためのコツや福岡市民だからわかるメリット・デメリット、ローンの仕組み、住まいを相談できるサービスなどをわかりやすく解説しています。
福岡移住のススメ。家族で移住する方に必要な情報を福岡市民が解説します。
箱崎と一緒に検討したいおすすめエリア2選
箱崎の治安や住みやすさについてまとめてみましたが、箱崎以外のエリアも見ておくのがおすすめです。
箱崎だけに絞ってしまうと、希望の条件を満たせない可能性も考えられるため、できる限りエリアを広げながら見ていくと移住をスムーズに進められます。
ここからは箱崎と一緒に検討したい代替案を2つご紹介します。
箱崎宮前
箱崎宮前は、箱崎の西側にあるエリアで「筥崎宮」の自然を多く感じたい方におすすめの場所です。
特に箱崎と変わった箇所はありませんが、都市開発の中心地から少し離れており、田舎味を感じられる場所もいくつか見られます。
箱崎小学校や福岡県立図書館など、治安の良さや利便性は箱崎と大きな差はなく、快適に過ごせるエリアです。
新築のマンションにこだわらない方や都市開発の中心地から離れた場所に住みたい方に適しています。
吉塚
吉塚は、東区ではなく博多区に位置しているエリアで、JR鹿児島本線「吉塚駅」が使える利便性とマンション群が特徴です。
現在は、新築のマンションが多く建設されており、大通りに並ぶようにしてマンションが並んでいます。
特に、ファミリー世帯から圧倒的な支持を受けており、東吉塚小学校や吉塚中学校などの教育機関にも恵まれているため、子育てがしやすい環境です。
大通りを中心にパトカーが巡回しているため、治安も非常に良い水準に保たれています。
箱崎と同じく、新築マンションの購入を検討している方におすすめです。
その他に東区でおすすめのエリアはある?
その他のおすすめエリアは下記にまとめています。
箱崎を中心に移住を検討している方は、貝塚や箱崎、馬出がおすすめです。
いずれも地下鉄箱崎線を利用できる環境と、一定の人通り・交通量が確保されている点は箱崎に似ています。
金銭的に余裕がある方は、千早や香椎への移住も検討してみましょう。
千早・香椎は、東区の中でも特に発展しているエリアとして有名で、キッズスペースを設けているお店が多いなど、子育てに特化している印象を受けます。
また、より自然を多く感じられるエリアに住みたいと考えている方は、奈多や和白、西戸崎もおすすめです。
上記のように東区には、さまざまな特徴をもったエリアが無数に存在するため、移住の際はさまざまなエリアを一度検索してみることをおすすめします。
上記で挙げたエリアの治安が気になる方は下記の記事を参考にしてください。
東区の特徴を中心に、利便性や家賃相場、東区の治安が悪いと言われている理由など、実際のデータを元に解説しています。
福岡市東区の治安って実際良いの?悪いの?住みやすさを中心に福岡市民が解説します。
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まとめ
いかがでしたか?
今回ご紹介した内容を簡単にまとめています。
現在の箱崎では、治安の悪さを感じることはごく稀で、ファミリーを中心に人気が高まっているエリアの一つとして数えられます。
しかし、一部不安を感じるような場所もいくつかあり、日常生活で見かける機会は少ないかもしれませんが、注意は必要です。
家賃相場やマンションの相場は比較的安めに設定されており、金銭的にも移住しやすい環境が整えられています。
今後、九州大学箱崎キャンパス跡地の大規模な都市開発を控えているので、福岡市の中で最も注目されている街と言っても過言ではありません。
今、福岡市で最も注目されている街「箱崎」へ移住を検討してみてはいかがでしょうか。
最後までご覧いただきありがとうございました。